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休眠会社を利用する開業について

こんにちは、会社設立トータルサポート鹿児島の代表、税理士の中村です。

今回は休眠会社を使っての開業について解説いたします。

休眠会社とは

休眠会社とは、登記はされていても、実際は事業活動が長期間行われていない会社のことをいいます。

ビジネスを始める際、個人からの法人成りを考える際に、この休眠会社を買い取ってスタートすることも可能です。

この方法にはメリットがありますが、デメリットもありますので、その両方をよく参考にされた上で利用してください。

 

 

休眠会社を買い取るメリット

 

社歴を簡単に入手できる

 一般的に、会社は設立してからの期間が長い方が、社会的信用を得られる傾向にあります。

資本金が大きい会社にすることができる

 中には資本金が大きい休眠会社があります。資本金が大きいことも、社会的信用に繋がる1つです。

許認可を簡単に入手できる場合がある

 不動産や建築などの許認可を得ているような休眠会社がある場合があります。これらを労せずして入   手できる可能性があります。

多額の繰越欠損を利用することができる 

 多額の繰越欠損を持つ会社を買い取ることで、節税を図ることができる可能性があります。ただしこれは、その会社の青色申告が切れてない、株主の持ち分など制限がありますので気を付けてください。

 

休眠会社を買い取るデメリット

 

ブラックリストに載っている会社の可能性

 仮に、過去に借金を踏み倒したような会社の場合、金融機関のブラックリストに載っており、新たな融資が受けられないことがあります。

簿外債務がある可能性

 帳簿には載っていないような簿外債務がある可能性があります。会社を買い取ったあとに身に覚えのない債務の弁済をしなくてはならない可能性があります。

青色申告ができない可能性 

 休眠会社は、申告を行っていないケースがほとんどだと思います。そのような場合、青色申告が取り消されている事が多いです。このような会社を買い取った場合は、白色で申告を行う必要があり、繰越欠損の利用や、少額資産の即時償却などの青色申告の特典が利用できません。

 

 

昔は株式会社には最低資本金制度というものがあり、1000万円なければ株式会社を設立することができませんでした。その時代には、資本金相当額を調達することが不要ということで、休眠会社を買取るメリットは今よりもっと大きかったと思われます。

 

現在は、最低資本金制度が撤廃され、1円の資本金で会社を設立することができます。

また、会社を買い取った場合、商号・住所・代表者などの変更手続きに10万円ほどのコストがかかりますので気を付けてください。

 

休眠会社を買い取る場合は、じっくりと登記事項や決算書、信用情報、過去の社歴などを調査した上で、実行しましょう。

 

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