こんにちは。鹿児島で会社設立のお手伝いをさせていただいています会社設立トータルサポート鹿児島のブログです。
会社設立時に必要な軍資金の調達方法は自己資金か融資になると思いますが、今回は創業融資についてその種類と概要を2回に分けて解説したいと思います。
創業融資は大きく次の3つに大別できます。
・日本政策金融公庫の創業融資
・地方自治体が推進している制度融資
・その他金融機関等が行っている創業融資
日本政策金融公庫の「新創業融資制度」の概要
新たに事業を始める人や、事業を開始して間もない人に無担保・無保証人で融資する制度で、代表者個人には責任が及ばないものになります。ただし、代表者が連帯保証人になると、利率0.1%が軽減されます。
融資限度額は3000万円(うち運転資金は1500万円)です。
新創業融資制度を利用できる人は、次の①~③すべての要件に該当する人です。
①創業の要件
新たに事業を始める人、または事業開始後2期を終えていない人
②雇用創出等の要件※
雇用の創出、経済の活性化、勤務経験または習得技能についての要件(後で述べます)のいずれかを満たしている人
ただし、すでにこの制度を使っている人で、貸付残高が1000万円以内(その時の申し込み融資も含めて)の人については、この②の要件を満たすものとします。
③自己資金要件*
創業前、または創業後1年未満の人は、創業資金総額の10分の1以上の自己資金がある人
ただし、「現在勤めている企業と同じ業種の事業を始める人」「産業競争力強化法に定める認知特定創業支援事業を受けて事業を始める人」等に該当するばあいは、この③の要件を満たすものとします。
※「雇用創出等の要件」について
⑴雇用の創出を伴う事業を始める人
⑵技術やサービス等に工夫を加え多様なニーズに対応する事業を始める人
⑶現在勤めている企業と同じ業種の事業を始める人で、次のいずれかに該当する人
・現在の企業に継続して6年以上勤めているひと
・現在の企業と同じ業種に通算して6年以上勤めている人
⑷大学等で習得した技能等と密接に関連した職種に継続して2年以上勤めている人で、その職種と密接に関連した業種の事業を始める人
⑸産業競争力強化法に規定される認定特定創業支援事業を受けて事業を始める人
⑹地域創業促進支援事業または潜在的創業者掘り起し事業の認定創業スクールによる支援を受けて事業を始める人
⑺公庫が参加する地域の創業支援ネットワークから支援を受けて事業を始める人
⑻民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める人
⑼前⑴~⑻までの要件に該当せず事業を始める人で、新たに始める事業について適正な事業計画を策定しており、当該計画を遂行する能力が十分あると公庫が認めた人で、1000万円を限度として融資を受ける人
⑽既に事業を始めている場合は、事業開始時に前⑴~⑼のいずれかに該当した人
*「自己資金要件」について
⑴前⑶~⑻に該当する人
⑵新商品の開発・生産、新しいサービスの開発・提供など、新規性が認められる人
・技術・ノウハウ等に新規性が認められる方
・経営革新新計画の承認、新連携計画、農商工等連携事業計画、地域産業資源活用事業計画、地域産業 資源活用支援事業計画または経営力向上計画の認定を受けている人
・新商品・新役務の事業化に向けた研究・開発、試作販売を実施するため、商品の生産や役務の提供に6カ月以上を要し、かつ3事業年度以内に収支の黒字化が見込める人
⑶中小企業の会計に関する指針または基本要領の適用予定の人
小さなビジネスを始める場合、必要な融資額は1000万円程度ということが多いので、基本的にはこの日本政策公庫の創業融資で融資希望額のほとんどが対応できると思います。